aikoのライブで歌われる曲を分析してみた

過去10回分のLLP、LLRで歌われた曲を収録アルバム別にまとめてみました。
アルバムはメジャーデビュー後のアルバムを対象としています。またアルバム未収録曲に含まれる曲としては、ツアー当時に発売されているアルバムに収録されていない曲（ツアー後に発売されたアルバムには収録）も含まれています。
今回の集計はそのツアーのある日のセットリストで比べていますので、ツアーのセットリストは数種類あったり、その会場だけ特別に歌う曲もあったりしますので、厳密な集計ではありませんが、これである程度の傾向は分かるかと思います。

1回のライブの曲数
単純平均ですと26曲。メドレーがある場合は28曲で、メドレーがない場合は20曲。

最新アルバムの曲
直近で発売されたアルバムの曲は多く歌われます。そもそもアルバムを発売した後そのアルバムを主体にしたライブが行われるため、当たり前ではあるのですが。
例えば「彼女」は2006年8月23日発売ですが、その後に行われたLLP10及びその追加公演では「彼女」に含まれている曲が多く歌われています。

グラフ-1は各ライブで歌われた曲をアルバム別に積み上げたもので、グラフのうち、赤線で囲んだ部分は最新アルバムの曲に該当します。
該当する6回のライブにおいて、最新アルバムの曲の割合は平均33%、つまり1/3の曲は最新アルバムの中から歌われていることになります。（以後、アルバム発売後に行われたツアー6回平均の場合は6回平均と称し、特に謳っていない場合は今回集計したライブ10回の平均を表す）
追加公演の場合、アルバムが発売されてから若干日が経ってしまっていること、また本公演との重複曲をある程度避ける為もあってか、本公演よりは最新アルバムの曲数が減る傾向にあります。

過去のアルバムの曲
6回平均でみてみると、過去のアルバム曲は全曲数の50%歌われています。
アルバム別に見てみると、各アルバムから平均2曲程度歌われています。グラフ-1を見た限りでは様々なアルバムから選曲されていることが分かると思いますが、よ〜く見てみるとその中でもよく歌われれるアルバムとそうでないもののが浮かび上がります。
グラフ-2はライブで歌われた曲のアルバム別の割合（平均値）です。

よく歌われるアルバム
よく歌われるアルバムはというと「桜の木の下」、「彼女」、「秘密」が該当しますが、「彼女」と「秘密」は、最新アルバムの曲として歌われたライブが含まれていますので、「桜の木の下」が健闘していると思います。「桜の木の下」は平均で見てみるとライブで歌われる曲の11%を占めています。また最新アルバムを除きそのライブで最も歌われたアルバムとしては、10ツアー中4回が該当します。

あまり歌われないアルバム
上記とは逆に、各アルバムから選曲されているなかでもあまり歌われていないアルバムもあります。
「秋 そばにいるよ」はライブで歌われる曲数は平均1.3曲、割合で言うと4%となり、同様に「夢の中のまっすぐな道」は平均1.5曲、5%となります。
特に「秋 そばにいるよ」はライブのセットリストに含まれなかったことが5回あります。

アルバム未収録曲
アルバム未収録曲は平均すると6曲程度歌われ、割合にすると23%に当たります（6回平均の場合は17%）。
この比率が結構高い要因は、ツアー当時に発売されているアルバムに収録されていないシングル曲も含まれていることが挙げられますが、それだけでなく、シングルのカップリング曲にも定番となる名曲が多いことやポッと古いシングルのカップリング曲が歌われることが挙げられます。

上記を要約すると
ライブで歌われる曲の割合は、
・ライブツアー直前に発売されたアルバム曲は約30%
・過去のアルバム曲は約50%
・アルバム未収録曲は約20%
となります。

この割合から言えることは
最新アルバムからファンになった人は30%程度の曲が分かるので知らない曲ばかりで楽しめないということはない、また長年のファンの場合は過去のアルバムの曲が約半分あってお気に入りの曲や懐かしい曲を楽しめる、そしてコアなファンはアルバムに収録されないレアなカップリング曲に出会うことが出来るという、絶妙なセットリストになっているということです。
このことはどのファン層も楽しめるような割合になっていると同時に、最新ヒット曲だけにとらわれずに過去の曲、もちろんシングルのカップリング曲も大切にする、そんなaikoのメッセージが伝わるセットリストではないでしょうか。